[ テーマ: 耳寄り情報 ]
9月27日16:55:00
土地家屋調査士の上原です。
今日は、7月に開催したSOSのセミナーでご質問のあった「物納について」のお話です。
2006年12月7日の読売新聞に物納制度の改正についての記事がありました。
記事の詳細は、こちらをクリックして下さい。
⇒http://home.yomiuri.co.jp/landmoney/20061207hg01.htm?from=os2
この改正は平成18年4月1日以降に発生した相続に適用されます。
これまで、相続が発生し、不動産を物納する場合には、
①相続税申告期限(相続発生から10ヶ月)内に
とりあえず「物納」申告を行い。
②申告期限後に納税資金の資金繰りを考慮したうえで、
物納するかを再検討し、
③物納を選択した場合には、境界確定、地積更正等を行い、
④不動産を「物納適格財産」としたうえで、物納をしていました。
このような「とりあえず物納」という方法が行われてきた
主な理由としては、
・物納から延納や現金納付へは変更できても逆はできなかった。
・上記③の境界確定等が物納期限に完了してい場合も、
再申告が可能であった。
・物納の再申告は何度でも繰り返し行うことができた。
などの点があげられます。
今回の税制改正により、不動産物納までの手続き概略は
以下のとおりになります。
(1)物納申請書を提出する時点で原則として、境界確認書、
実測図等を提出する。
↓
(2)上記(1)の書類が提出期限までに境界確認が未了の場合は、
↓
(3)「物納手続関係書類提出期限延長届出書」
を提出することとなります。
これにより、物納申請期限から最長で1年の延長が可能です。
↓
(4)上記(3)の延長期間経過後書類が揃わず
「物納不適格財産」のままだと
↓
(5)税務署長から、20日を期限として
その補正や提出を求められます。
↓
(6)上記(5)の提出ができなかった場合には
申請を取り下げたものとみなされます。
※上記はあくまでも概略です。詳しくは最寄の税務署にてお尋ね下さい。
その他に今回の税制改正によって
・物納申告の許可・却下の判断が迅速化された
(原則3ヶ月以内 最長でも9ヶ月以内)
・相続税を延納中で、資力の状況の変化等により
延納による納付が困難な場合には、申告期限から10年に限り、
納期限が到来していない税額を限度として、
物納を選択できるようになります。
・つまり従来認められなかった「延納」から「物納」への変更が
条件付で可能になります。
今回の改正は、税金を回収する側、納める側ともに
一長一短あります。
不動産をご所有の方は、相続発生後、
残されたご遺族の負担軽減のためにも、
生前に土地の境界確定等を行い、
財産の保全を行われることをお勧めいたします。
│この記事のURL|